魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語

ネタバレ全開の感想です。ご注意下さい。

よくこんなシナリオが考えられるものだなと、驚いたのが第一印象。
途中までは良い話で終わりそうだったのに、それで終わらないのがこの作品。
誰の視点に立って観るかでハッピーエンドかどうか意見が分かれそうですが、私はほむら視点で観てるので割とハッピーエンドと言えるかもしれません。

全ての魔法少女の救済を願ったまどかと、まどかの幸せを願ったほむら。
ほむらの想いは愛という名の欲望で、世界そのものを再度書き換えてしまった。
ほむらのやったことに対しては賛否両論ありそうですが、私は彼女を支持したい。
たった一人でまどかを助けることだけを願って戦い続けたその果てに、あらゆる罪を背負っても構わないと、自分自身の欲望を選んだほむらに畏敬の念すら抱いてしまう。
まあ、まどかからしたらえらい迷惑ですが。
そこはもう、まどかの気持ちは関係無くまどかの幸せを願ったほむらの我儘ということで。
まどかがあの世界で真実を思い出した時どうするのか、ほむらと戦うことになるのか、気になるところです。
ないとは思いますが、その辺を描いた続編があればぜひ観たいですね。
実際のところ、まどかに殺されるならほむらも本望ではないかと。むしろご褒美です(笑

ただ、本編(TV版)の終わり方から考えるに、ほむらも本当はそこまでする気は無かったんだろうなと思います。
自分の使命を全うしたら、いつかまどかが迎えに来てくれる、それを信じて彼女は頑張ってきたはず。
ところが、インキュベーターが仕掛けたほむらの願望の世界で、まどかの本音を聞いてしまったから。
あの時なんとしてもまどかが魔法少女になることを止めなければならかったと、思わせてしまったから。
まどかを救うために、ほむらはまどかの救済すら拒まなければならなくなった。
本編で立ち止まることを許されなかったように、今度は死ぬこと(救済)すら許されずただ一人、罪を背負って悪魔になると。
まどかを敵に回すことになっても、まどかを幸せにしたい。重たい愛ですね。
まあ、だいたい全部インキュベーターが悪いということで。
余計なことをした挙げ句、最終的にほむらのパシリにされる、ざまあ。

映画の最初と最後は本編第1話と被せてきてるので、もう一度本編を視聴してみたいなと思いました。
それ以前に、映画ももう一度観てみたいですが。
まだまだ理解できていない部分が多すぎるので。

最後に。
イマまで、「まどマギ」で誰が好きかと聞かれて明確な答えが出せずに「とりあえずさやか以外」と答えていましたが、今回の映画でさやか株が上がったのでそれは取り消します。
そして、ほむらが好きだと高らかに宣言いたします。はい。