天使の羽根を踏まないでっ

総括。

「お嬢様に恩返しをしたい」という主人公の思いから始まるこの作品。
女装して学園に入学するということで、当初はおとボクと似ているなと感じていました。
主人公の寿命が限られていること、μに代表される神様に関する世界観、月の学園の魔術や厨二病要素などプレイを進めてみると期待通りのお朱門ちゃんでした。

多少理解できない部分もありましたが、勢いのあるシナリオであまり気にせず最後までプレイし続けられました。
恐れていた超展開要素もあまりなく、Trueエンドもすっきりとした終わり方で非常に良かったと思います。
あやめのセフィロト流武術や魔術などの厨二病要素も、個人的にはテンションが上がりました。

さて、ではキャラ評価。
羽音>>ひかる>憩>空≒照>つみれ、トロ、アーリャ
という感じ。
一応順位はつけましたが、主人公を含むどのヒロインも魅力的でした。
空ちゃんも可愛いんですが、他のヒロインが強すぎるせいで相対的に下の方になってしまいました。

次にシナリオ評価。
Trueエンド>>羽音>ひかる(照)>憩>空
という感じ。空ちゃんはシナリオがちょっと不遇だったかなあ。
悪くはないんですが、他のシナリオと比べてあまり完結してる感じがしなかった。

あやめは格好良い上に可愛くて魅力的で、ラストのハーレムルートにも十分な説得力がありました。
ヒロインも可愛いだけでなく心身ともに強くて魅力的で、攻略のし甲斐がありました。
特に羽音は凄い。アンチミリアーデとして完成した時は震えたし、それまでの努力が全てあやめのためだと思うと泣ける。

シナリオに関しても伏線が綺麗に回収されていた印象。
まあ、Trueエンドに詰め込みすぎた感はあったので、もうちょっと分散した方が良かったかもしれませんが。

さて、点数ですがとりあえず95点をつけちゃおうかなと。
主人公を含めたキャラが良く、シナリオも良かったので個人的には文句無しですね。
ちょっと気になった点と言えば、あやめが激昂した時の声に迫力がないというか若干違和感を覚えたことくらいかなあ。
あと、アーリャとつみれ先輩、トロ先輩をきちんと攻略出来ないバグは早くパッチで修正すべきだと思います。

プレイ時間はシーン回収も含めて15時間36分。
シナリオの重厚さに比べると短いなという印象。
上記3名のルートを追加して世界観に更なる厚みを増してほしいところ。

そんなに期待しないでやった割には大当たりで嬉しい誤算な作品でした。
次回のお朱門ちゃんにも期待です。