黄昏のシンセミア

総括。

隠れた良作という言葉がぴったりの作品だったと思います。
物語としてそこまで大きな起伏はなかったですが、プレイしていて楽しかったです。
まあ、序盤は方向性が分からなくてやや退屈でしたが。

シナリオ評価としては、
さくや>(実妹の壁)>銀子>その他
キャラ評価だと
さくや>(実妹のry)>翔子>その他
という割と大雑把な感じになりますね。
チャートを全て回収して驚いたのが、沙智子や美里さんなども攻略できて皐月さん以外の主要キャラは大体攻略できてしまうところ。
沙智子ちゃんとか犯罪だろと思ったけど、まあそれ言うと翔子ちゃんの時点でアレなのでまあ。
シナリオがチャート式という、割と珍しい感じではありましたね。
ED後のAfterとかがフラグメントという別枠で登場したり、テンポ悪いしまとめて見せてくれよと思ったりもしましたが。

この作品の魅力は、一言で言ってしまうとさくやが可愛いということに尽きます。
きちんとシナリオも練られていますし、別にキャラゲーというわけでもないんですが、さくやが居なかったらプレイするモチベーションは大幅にダウンしていたでしょう。
近年ありがちなとにかくお兄ちゃん大好き妹とは一線を画した存在。
主人公自身も言っていましたが、まさに対等な関係としての妹。
さくやルートは勿論のこと、どのルートであっても主人公の良き相談相手であり、かけがえのない存在であり続けました。
天女の羽衣だけでなく、実妹であるさくやも本来はシンセミア、人が触れてはいけないものであり麻薬だったのでしょうが、まあさくやなら禁忌に触れちゃってもしょうがないよねって思えてしまいます。
むしろいいぞもっとやれと言ってるのが最後のエピソードの「シンセミア」ってことでしょう。たぶん。

さくやの話しかしてませんが、翔子ちゃんも可愛かったですね。
彼女のシナリオは正直あまりハッピーエンドではなかったのが残念でした。
いつかさくやと3Pを・・・とか言ったらさくやにぶん殴られそうだw

さて、点数ですが、85点というところですね。
プレイしていて楽しい作品でしたが、全体的に起伏が少なくて、長時間プレイするのは厳しかったかなと。

プレイ時間はチャートを100%埋めて20時間16分。
シンセミアルートの後に、沙智子や美里さんを攻略することになってしまって非常に微妙な気分になりましたw
明らかに順番間違えたよね。まあ、まさか攻略出来るとは思わなかったしなあ・・・。

最初に書いた通り、「隠れた良作」扱いが丁度良いのではないかなと思います。
実際にはネットでは結構評判も良いですし、あんまり隠れてはいないのでしょうが。
面白いけど期待しすぎるとがっかりしそうですね。
それはこの作品に限ったことではないでしょうが。
まあとにかくやって良かったと思える作品だったことには間違いないですね。
Dies iraeの後にやったのに普通に楽しめたというのはなかなか凄いことです。
さくやみたいな素晴らしい妹を生み出したこの作品には拍手を送りたいですね。